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海ごみの現場から

冬は相模湾側がキレイで東京湾側が汚くなる理由

昨年末から2022年の2月まで、相模湾沿岸は、非常にごみが少なく、キレイな状態が続きました。それと真逆だったのが東京湾側の一部の海岸。連日、ごみの漂着が止まりませんでした。その理由は、雨と風です。

そもそも、海岸ごみの多くは、陸域のみが、雨によって、川を通じて海まで流出し、それらが海から陸へと吹く風によって、海岸に打ちあがったものです。冬場は、雨が少なくなるので、ごみがあまり陸域から流出しません。それだけでなく、たとえ海まで流出しても、相模湾側では、冬の北風がごみが海岸に打ちあがるのをブロックします。その逆が東京湾側。北風は海から海岸へとごみを運んでくる風になってしまいます。

しかし、「雨が降っていないので、ごみが海まで流れていっていないのでは?」と思うかもしれません。東京湾には、あの狭い海域に東京都だけでなく、神奈川県、千葉県、そして埼玉県からのごみも流れ込んでくるため、雨が降らずとも、常にごみが海中に存在する海域です。そのため、風が吹くだけで、沖合からごみがやってきます。

写真は横須賀市旗山崎海岸と三浦市唐池海岸。どちらも、海岸線の端に位置し、「冬の北風によってごみが吹き溜まる」ポイントです。特に、マイクロプラスチックは非常に多く、それらが陸域から大量に流出し続けていることを物語っています。冬の東京湾側の海岸は清掃しても、すぐにごみだらけの状態に戻ってしまい、キリがありません。

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